スマート治療室

手術現場では医療画像(内視鏡、顕微鏡、術前術中MR画像等)や生体モニタ(呼吸、心拍、体温、SpO2等)といった様々な医療機器から膨大な情報が収集されます。これらの情報は、術中においては医師やスタッフが手術状況を迅速かつ正確に把握し安全で効果的な手術を行うために提供されます。また術後においては手技確認や術後評価、教育訓練等のために利用されます。従来はこれらの情報は機器ごとに個別に収集され、人的に整理・統合・評価されていたため、手間が煩雑で非効率でした。

これに対して、様々な分野におけるIoT化と同様に、医療機器等をネットワークに接続し体系的に情報の収集する仕組みとして「スマート治療室」が提唱されています。医療機器等をネットワーク化することで、情報の収集の手間が省けるばかりでなく、情報の統合表示による手術効率化や安全性の向上が期待されます。また、スマート治療室が電子カルテや様々な医療DBと連携することで、医療ビッグデータ活用や医療AIなど未来型医療に発展することが期待されます。

このようなスマート治療室では異なる事業者から別々に提供された様々な機器がネットワークに接続されます。このような機器同士はセキュリティを保持しつつ情報をやり取りするとともに、全体のシステムとして正しく機能する必要があります。

このような状況を踏まえて、事業者等が協力してスマート治療室システムを適切に構成・運用するために推奨される事項について本ガイドラインは考え方を示しました。これによって、スマート治療室の開発と普及を適正かつ迅速に進める手助けとなることを意図しています。

医療機器等開発ガイドライン・報告書等

発行年 開発ガイドライン等 関連する報告書
2019/3 スマート治療室のシステム構成・運用に関する開発ガイドライン2019(手引き) H30年度報告書
H29年度報告書
H28年度報告書

関連リンク

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